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2011年デワリ インド自動車商戦考 [自動車]

天竺の10月は正月と豊年祭が一緒になったようなお祭り、デワリの季節だ。

デワリの前に何かモノを買うと縁起が良いとの言い伝えがあるため、
この月は消費財ビジネスにとっては最大の売り上げが期待できる時期である。

従って春からこの季節に合わせてどういった新商品を市場に送り込み、在庫が十分に
行き渡るように腹を張った大量の商品仕込み発注をして商談を展開することになる。

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10月1日はどこの新聞も一面はおろか、二面、三面まで広告に魂を売り渡す。


今年春からはインフラの仕事をしているため、もうその耐久消費財の商売には
関わりなく、じっと今年の目玉商品は何かなと見物する側に回って今年の
デワリ商戦を迎えることになった。

伸び行くインド。耐久消費財で一番の注目の的は自動車だ。
昭和40年代の日本のマイカーブームにも似て、毎年二桁の成長を
続けるインド自動車業界。 

その中でも今年の目玉はホンダとトヨタと現代と見た。

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ホンダはインド向けに開発したというBrioを投入。
これは面白い車だ。

パッケージングは4人乗りでこんな感じ。


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ちょっといい感じ♪

インドルピーの為替市場での不人気ぶりから今は1ルピーあたり
1.55円なので、価格は日本円にして62万円。 安いなぁ。


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競合他社も価格では頑張っていて、フォルクスワーゲンPoloも
わずか71万円ほどで売っている。 


ホンダのこの世界戦略車にとって死角となる可能性があるのは
インド自動車市場は今は皆がDieselに向かっているのに
彼らには小型ディーゼルエンジンが無いことである。 
2013年以降で無いと搭載は無理で、そこまでは苦戦するか?

しかし、ノイダで先日見た疾走するBrioは格好よかった。
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この1200ccクラスは激戦地で、ほぼ全ての小型自動車メーカーから
力を入れた車種が発売されている。 

圧倒的な首位は販売網と知名度と品質がこなれた66万円の鈴木マルチ。
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このスイフト一車種でホンダの一ヶ月分の総売り上げの
5倍の売り上げ台数を誇る。


シェアを急激に伸ばしている現代自動車も安(物感がある)い車種で追撃中。
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55万円のガソリン車。 でも、質感では圧倒的に日本メーカーに負けている。
その違いが分かる人間にとってはとても買えない選択だと思う。
聞けばもっと安い機種も投入するとのことだが、価格に厳しいインド人もそこまで
騙されるとは思えない。 ナノが売れていない例もあるしなぁ。

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フィアットプント、今年出たトヨタの小型(Powaiの公道で夜中に無法に
CM撮影やってて、自分のアパートの中になかなか入れなかったので印象悪い)、
日産、TATAも混じってインド1200CC戦線は大賑わい。 


インド乗用車市場シェアでは低位にいるホンダと日産には
何とか今年来年と頑張ってほしいなぁ。


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AMB乗り

いつも楽しみに覗かせていただいてます。
インド内でこれだけ外車(高品質)が出回って来ている
ということは、アンバサダーはどんどん衰退してしまって
いるのでしょうか?
是非ともアンバサダーについて今一度記事にして頂けたら
嬉しい限りです。
by AMB乗り (2011-10-10 15:40) 

七沢温泉

スズキのはMultiですか? それともその新聞広告のように、日本のローマ字読みみたいなMaruti?
by 七沢温泉 (2011-10-12 14:39) 

izumi

いいご指摘です。
間違えました!
MURUTIですね! 意味は”風”です。

by izumi (2011-10-12 15:31) 

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