KRW高 外国車の韓国進出 [自動車]
ソウル、なかでも江南という地域に前世紀から住んでいてめっきり増えたのが自分の頭の白髪と、
道をいく外国車の数である。 前者は歳ふり、苦労が増えれば仕方の無いことだが、後者は韓国の
豊かさが増してきたという事の表出の一面だと思う。
少し前までは日本車の姿を見ることはまったく無く、時折見かけると日本のナンバー(下関から
フェリーで来た一時輸入車)であったり、韓国自動車メーカーへのOEM供給をしている車両であった
りしたのだが、トヨタからレクサスが、日産からインフィニティーが、そして本田も上陸し、3年間ほど
で少なくともソウル地域では日本の車を見ることが特別な事でなくなっていった。 日本と比べて
AUDIを見ることが多いが、BMWやメルセデスも健闘している。
仕事場の前にビルが建ち、この間お昼にソルロンタンを食べに行く途中にそのビルの前を通ったら、
そこにあらま! 高級スポーツカーのフェラーリを売る輸入自動車ショップができていた。 今日は
お取引先の経営者たちと忘年会をしたのだが、その料理店の前にはメルセデス・ベンツのショー
ルームと、ポルシェのショールームがいつの間にやら林立していて驚いた。 需要があるんだなぁ。
しかし、何故こんなに高い価格設定なのだろう。ポルシェのカイエン・V8ターボが1億7530万KRW
(約2400万円)と、1360万円という日本の定価に比べて8割も高い価格で販売されている。
韓国は現代自動車があんなにたくさん自動車輸出をしているのにまだ自国への輸入関税が
20%近くある。 これは取りも直さず以前日本も行なっていた自国産業の保護政策である。しかし、
その関税と、ラグジュアリータックス分を割り引いてもなおかつまだ値付けが高すぎると思う。
スタッフにその理由を聞くと、このクラスになると買う人たちの層が違い、1000万円も2千万円も
お金の意味に変わりがないという人たちなのだそうだ。
でも、それは何か怖いような。 貧富の差が激しい社会はどうも性に合わないと思うのは、自分が
高度経済成長の、いい時代の日本に育ったということなのだろう。 再チャレンジだの、格差社会
だのと、日本にいない間にどうもおかしなことになってきたようだが、これから日本も韓国型の
貧富の差が激しい社会に向かっていくのだろうか。 私はそんな日本。東京にはいたくないなぁ。
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