ポリーニ モーツァルト B&W シグニチャー805

高校生の時にカセットテープで演奏を聞いてからずっとポリーニのモーツァルトピアノコンチェルト
が好きだった。　WPOという最高の舞台でベームの円熟と天才が出会う名盤。

天才を感じさせるその鋭く流れるような演奏。　

彼の演奏はモーツァルトで特にその才が活きてくると思う。　
同じピアノの天才でもバレンボイムの明るい天才とは微妙に陰影が異なっている。　
同じカセットをベーステープが伸びるまで何十回も聞いていて、その後ずっとそのCDが欲しかったの
だが見つからず、今日ソウルCOEXの愛盤（EVANS)で発見！　もちろん一旦手にしたら手放すこと
なく、すぐレジに行って買いました。18,000KRW。15年越しの恋実る。嬉しい。ドイチェグラモフォンの
OIBPデジタルリマスタリングは原版が古くても古いなりに上手く音場が再現できていると思う。

火曜は映画の仕事で夜勤がある為、早めに家に帰り、涙を流しながらB&WのSignature805で
聴いてみる。　・・・いい・・・・。　久しぶりに音声定位の一番良いポイントに正座して聞き惚れた。　
こんな美しい音楽が聴ける世の中に生まれた事を神様、仏様、ご先祖様に感謝致します。
私の葬式の時はエリオットガーディナーのモツレクとこのポリーニのピアノ協奏曲23番で出棺まで
お願いしようっと。　ハーンのバッハもいいけどあれじゃ元気ありすぎて生き返っちゃう。

なんていいながらドイチェグラモフォンのHPを調べると、何と！今年9月にこのDVDが出るらしい！　
DVDは音が・・・・・だが買ってしまおう。　それをソニーのプロジェクターで実物大で見るのだ。　
あぁ、何という幸せな人生だろう。

特に最近スピーカーが落ち着いてきたので、SACDでなく、CD盤ですら深みを感じる事ができる。
発動機エンジンが慣らしを必要とするように、スピーカーも慣らしと熟成が必要だ。　
ケブラーコーンですら硬度が経時進化（減衰）する。　

導入して300時間程度までは良い素性と解像度は感じさせるものの、全体的にとても堅い音質だっ
たのが、設置後一年が過ぎ、力強さと繊細さが上手い具合に折り合いをつけるようになってきた。　

この大きさだけに、低音は云うまい。そもそも低音が欲しければ家を買い直さねばならないし、それ
は私には無理な話だ。　去年春にこれを導入したものの、SP自体は年に600時間程度しか稼動
できていない。　従って購入以来まだ800時間程度しか聞いていない事になる。　いつも仕事からの
帰りは夜になる。そして共同住宅で夜にある程度以上の音を出すの背徳的行為なので、週末に
まとめてCDを聞くしかないのだ。　

ちょうどこれから初期の堅さが取れ、B&Wの持つ、豊かで早く切れ味のある再生特性を活かして音楽を満喫できると期待している。　　

でも・・・人生は良い音楽を聴くには短すぎる。　だから切なくて良いとも云えるのだが。

コメント 4

はじめまして！
私もポリーニ大好きです。
モーツァルトとショパンとリストは、ポリーニの演奏が一番好きです。
一度、ポリーニのショパンを聴くと、
アシュケナージのショパンなんかは、くどく感じてしまいます・・・。
by ハッピー (2005-07-27 15:44) 

ＨＡＰＰＹさま、こんにちは！
今年11月には彼の日本公演があるようです。
こうした文化的市場の大きさを考えると東京に住む人が少しだけ羨ましい・・・
音楽良いご趣味ですね。　今後ともなにとぞよろしくお願いいたします。
by izumi (2005-07-28 07:32) 

K.488ではペライアの弾き振り盤も良いですよ。活き活きとして若いですね。ポリーニ、凄いんだろうけど、相変わらずコンサートもCDも少ないし。ベートーベン・ソナタは、後世に残るほどではないと。
by 海南鶏飯 (2005-07-28 18:02) 

ペライアはチキンライスさまのお好みでしたっけ！SONY盤私も持っています。　
泰国でも中国でもどこでもエネルギッシュなチキンライス様の生活にぴったり！あともう二枚家にあるのがグルダ＋ＮＤＲと、ブレンデルですが、前者は明るくってジャズみたいで面白い・・・
ポリーニは完璧主義者ではないかという話があるため、コンサートも少なく、寡作なようですが、どうなんでしょうか？　でも中々にハンサムなおじさんですね。　
by izumi (2005-07-28 18:15)