イ・ヨンエー 親切なクムジャさん を見て

前日、木曜日封切の話題作というだけあって、金曜日夜のメガボックスＣＯＥＸ支店は流石に
混み合い、座席が取れずに深夜12時過ぎからの鑑賞となりました。

夜12時・・・多数の少年少女が群れ集う映画館・・・・　補導されないの？

座席は全席指定で日本円で900円弱。
配給会社含めた川上側が上がりの50%を持って行く。
勢い、映画館はポップコーンや飲料、CM収入で儲けるしかなくなる。　制作と配給が強く、
CMを取るにはスクリーン数の多いシネコンが有利となるのが韓国での映画ビジネスの仕組み。
最近はスクリーンの寡占化が進み、全韓国の4割をCGV、1割ずつをロッテとメガボックスが握る。

で、座っていきなり公共CFで「獨島（島根県竹島）は韓国のもの」というものが流れて・・・
　
相撲取りと侍など、シンボリックな日本人をデフォルメした3人が竹島に近づくと、獨島を守る
李シュンシンみたいな強いロボットがでてきてノックアウト、日本の軍船を沈めるという筋立て。　
そして観客の笑い。　　　・・・・・勘弁してくれぃ。　

本編映画は、幼児殺人の冤罪で刑務所に13年服役したイ・ヨンエーが服役中からの努力の果て、
服役仲間の協力の下に真犯人をさらってきて、他の犠牲者の遺族と共に復讐を果たすというお話で
す。・・・って簡単に云ってしまえば、みもふたもないか。　

刑務所出所の際に韓国では「真っ白な気持ちになって出てきたね、もう一度やり直そうね」、という
意味で出迎えの人が白い豆腐を持って迎えるのですが、その部分のエピソードが全編通しての
一つの暗示になります。

他にも、韓国の子供さらいの社会現象や、外国養子、心理ドラマ、その他にも暗示させるオブ
ジェなど、かなり色々な導線を詰め込んだ処も見受けられ、話が破綻しそうな危うさがありました
が、強引に力技押さえ込み一本、という感じを受けました。　監督の才能でしょう。　子供の母は
怖い、というか強い。結局親子はいつまで経っても親子ですが、父と母とは別人なのですね、と思いました。

さて、この作品は海外での受けはどうでしょうか。そういった話の背景についての暗黙の了解・共同
認識がないと全部の意味が理解できないかもしれません。

また、スプラッター＋コメディーなどの要素があって、イ・ヨンエーもお姫様や令嬢役などばかりを
いつまでもやっていられない・女優としての脱皮を図る、ということを感じました。

仕事でのお得意様のLG建設様の看板。
　
現在彼女は「マネージャーと江南の大手芸能事務所から最近独立したばかりで営業に忙しい
by とあるSBS PD」とのことです。　スポットでの半日の内部資料の撮影でメイクまで含んで
2000万KRWですか。　・・・無理だ、内部セミナーには起用できない。

刑務所服役中の場面はメイクなしで殆ど素顔です。　6月16日のブログの写真でも分かりますが、
肌の白い、たいへんきれいな人でした。　既に御歳34歳、謎解きの重要なシーンである、COEX
水族館での女子高校生の制服を着ての役は厳しかった。　なお、冬ソナのチェさんはあの制服の
撮影の時28歳でした。　で、今回は監督も無理目を感じてか、そのシーンはなるべく顔を隠し、ロン
グで撮っていました。　しかし、イ・ヨンエーさんのファンならきっとご覧になりたい事でしょう。　

映画には何となく私の妻がすっぴんの時と似たような感じで写っておりました。　

とにかく今年夏、最大の話題作を見た、という満足感に浸りつつ2CVで家に帰りました。

コメント 2

こんばんは！
京都は、暑くて暑くて一歩も外へ出る気が起きません（笑）

「親切なクムジャさん」イヨンエさんのこれまでと違った演技が・・・とどこかの記事をみて、ワタシもかなり観たいと思っております。
日本でのイヨンエさんは今はチャングムで結構人気もありますし、早くても来年になるでしょうが、日本で上映されるのを待ちたいです。

＞座っていきなり公共CFで「獨島（島根県竹島）は韓国のもの」というものが流れて・・・
ちょっと前にワタシが大好きで見ていたそちらのドラマ「１８２９」でも劇中で同じような場面がありました。
そうやって、映画を観に来た人達までも・・・と思ってしまいます。
by (2005-07-31 21:46) 

おぉ！　こんにちは。　今朝のソウルは雨にけぶっています。
実は事前勉強が足りず、「親切なカムジャタン」？　なんだそりゃ？と、聞き間違えたくらいでありました。　今年秋には日本でも公開予定とのことです。
ザルツ、行ってみたいなぁ。　3年前、ウィーンに寄った事がありますが、ものがなしく、でも国際的で住み易そうな都市だったのを思い出します。
by izumi (2005-08-01 07:27)