ソウルの食べ物横丁たち

ソウル・東大門や鐘路５街あたりには昔ながらの同業者毎の卸問屋や小売店が集まっている。
観光客が行くのは衣料品・スポーツ用品や皮革製品の業者の密集地域だが、その北側は
工具通り、登山用品通りや、医薬品、医療用品通り、キャンプ用品もしくは軍用品通り、
厨房用品通り、植木と農薬通り、建設付帯設備通り、モーター・ポンプ通り、
管財通りなどが続ている。　扱う商品にはさほどバリエーションがあるわけでないので
差別化が難しいだろうに、同業者はかように集まる傾向があるのが面白い。

食堂もそうだ。ソウルには明洞に海鮮チゲコルモク（横丁）があるし、奨忠洞には豚足コルモク、
往十里にはホルモン焼きコルモク、新堂にトッポッギコルモク、東大門に鶏鍋コルモク、新沙洞に
カンジャンケジャン（蟹醤油漬け）コルモク、南大門には太刀魚チョリム（甘辛煮）コルモク、
五壮洞には冷麺キルなどがある。
　

まだまだ挙げれば弘大前にはソグムグイ（豚首肉塩焼き）、麻浦には焼肉コルモク、議政府に
プデチゲコルモクが、高麗大にはパジョンコルモク、新林には鉄板焼きの殿堂（広島お好み
ビルの巨大版）が立ち並ぶ。

考えてみればよくぞ自分も食べ歩きに訪れたものだ。　美味しく感じて何回も再訪したのは
鶏鍋と冷麺と蟹と焼肉の4つだ。　　最近蟹は高くなった。一人当たり5万KRWはかかる。冷麺は
家の近くの平壌麺屋がうまいのでもう行かなくなった。　コストパフォーマンスがいいのは鶏鍋かなぁ。
これからの季節、古いエアコンの下で汗をかきかき、はふはふ言って酢醤油と唐辛子味噌で食べる
鶏鍋はなかなかに乙な食べ物だ。　来週行ってみようかな。