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東行七日 六根清浄 滝修行 [旅は道連れ世は情け]

二晩ぶりにベッドの上で寝てすっきりしたブラジル滞在二日目。 

元気なうちにと友人と一緒に滝に打たれる修行に。


5時半ホテル発。 
市内の中心パウリスタ大通りからGRU空港までタクシーで45ドル・30分ほど。

搭乗カウンターに着いて、早朝からのその混雑振りにびっくりしたが、
我々は預け入れる荷物もないので係員のお姉さんに導かれるまま、
自動チェックインですいすい。 

時間があったので空港内を散策。


マクドナルドにていわゆるビッグマック指数を調べたら、あらっ! 朝なので
ビッグマックはなかった・・・だけど高いわねぇー。
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朝早い時間なのでビッグマックは無かったが、ベーコンマフィンとコーヒーだけの
セットが7リアル(360円)する。  
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これ、一つには理由があって、今ブラジルは投資のための外貨が
流れ込んでいて空前のリアル高なのだとのこと。 国が栄えるというのは
その国の民の使う自国通貨の価値が上がって、皆が世界的にはお金持ちになるということ。
輸出依存の経済には響いてくるが、基本的にはいいことだと思う。


さて、乗るのはTAM航空の737型機。
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機内では無料の朝食がサービスされた。 

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・・・・ラスクにビスケットにジャムで、乾き物朝定食いっちょうあがり!
ベーコンエッグマフィンを買えるほど余裕のない身には人の情が身に染みるってもんだ。

飛行機で飛ぶこと1時間弱、修行の地へ到着!

ここから空港のタクシーで目的地に向かう。
プリペイドなのかと思ってカウンターで聞いたら40リアルといわれたが、
お金はタクシー運転手にそのまま払うようだ。 

乗り込んですぐに「ダムの観光はどうだ?」ときかれたが、時間がないので
断る。 と、あっという間(4分くらいか?)で公園ゲートに到着! あれ? これで2000円は・・・
観光地だから仕方ないのか・・・(と思ったらやっぱりやられたようで、
空港からゲートまでは20リアル以下でいいようだ。 気をつけましょう・・・)

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公園入り口で修行のための入場料(往復のバス込み)を払う。 外国人は21リアル、1100円。
おぉ、懐かしい、メルコスール(南米自由貿易関税協定)諸国民割引だって! 
20年ぶりくらいにきいたことば。 そういえば、これって
フォス・ド・イグアス宣言っていうのがこの地でなされて始まったんだった。

ブラジルはリラックスの国。 女性従業員もバスの中で寝転がってくつろぐ。
のーんびーりしーていーるなー。

目的地までは10kmほどバスに乗り、3つ目のバス停で降りる。 


降りて目の前の遊歩道を降りると同時に滝の轟然たる水音が聞こえてくる。 
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おぉ、やる気になってきた。



2分ほど遊歩道を下るともう遠くに滝が見えていた。 イグアスの滝、初見参!
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いやはや、すごい水の量だ。 華厳の滝の80本分くらいある。 
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さすがに世界遺産登録されるだけある・・・としばし見とれて写真を撮影。 

滝つぼまで距離は400mはあるだろうに、上のほうまで飛沫が霧状になって上ってきている。
舗装された道もしっとりと濡れている。


でもどこで滝修行ができるんだろう? 右手に大規模な滝を見ながら
もう少し遊歩道を歩くと再び滝の望見できる場所に出た。
 
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ここもなかなか見ごたえがある。 思わずお正月も近いことだし、正月用にビデオ
メッセージを収録する。 しぶきを浴びながらTAKE2で何とかまとまった。

遊歩道がいよいよ濡れてきた。 そこら中にみみずが這い出してきており、
うっかりすると踏みつけてしまいそうになるのを避けながら下っていく。 


前方に生き物の気配を感じて少したじろぐ。 
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おぉっ! そこにいるのはあやしの狐か狸か! 正体を見せい!


・・・・どちらでもなくってアナグマでした・・・・ 

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野生のアナグマが観光客の残していったごみを漁っているところだった。 
ふてぶてしく、近づいても逃げないで子アナグマがじゃれあっている。 うーん。


更に道は下る。 
水音は近づいて緊張感が高まる。 

水しぶきが当たらない、遊歩道の乾いた小さな尾根に隠れた場所を
回りきったところで目の前に見えたものに呆然と立ち尽くす。 

なんじゃこりゃ~。

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と・・・・とんでもないことになっていた。 
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大河が目の前で大きな段差で裂けている。 

そう、裂けて、割れているという表現がぴったり。


今までみてきた滝はイグアスの滝の後段、ほんの序の口のところで、
こここそが核心部「悪魔ののどぶえ」を見渡すポイントだった。


すっげー


横の滝には虹が出ている
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その横の滝にも虹が。
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後ろも滝、足元も滝! 
四方滝固め一本!
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そのあまりのスケールの大きさに打ちのめされながらも修行のために
われわれ二人はおもむろに無言で服を脱ぎ始める。 

もちろん男二人で生まれたままの姿で抱き合って滝つぼに身を投げて
心中するためではない。

滝に打たれるためだ。


川の中ほどに向かって橋が突き出ており、そこの先端へ向かう。 
いやー、目が開けられないほどの水しぶきと耳をつんざく轟音が
「今俺はとんでもないものを見ているぞ」感を演出する。



ついに橋の先端部に到着。 

怒涛の水量。
地球の躍動するエネルギーを間近に見られる喜びでいっぱい。
悪魔ののど笛は水煙に包まれて良く見えない。 そこがまた神秘的で良かった。
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で、日本男児二人、裸で水しぶきと轟音の中、イグアスの滝に打たれて修行した。
えぇ、水の中で立ち尽くしました30分。 寒くなって風邪引きそうだったので戻ったけど。



いいもの見て、素晴らしいものと触れ合った快感で二人ともすがすがしい気持ちで
記念撮影。 いやー、よかった! 大満足。 身も心も浄化された気分。

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恥ずかしいので小さくね。


これが本物の滝の中の滝だとすると、今まで見てきたものは「上品」かもしれないけれど、
池の噴水程度のものにしか感じられない。 

そう、ナイアガラの滝と比べたって規模の差は20倍はある。 


イグアスは滝のナボナです、いや、王様です!
王様堂のお煎餅です! 

これは必見! 大お勧めポイント。


ちょうど11月から水量が増える時期とのことで、天気も良く、濡れても寒くなく、
いいタイミングで見られたのは幸せなことだった。


興奮冷めやらぬうちに午後のGol便(旧バリグを吸収した会社)でサンパウロに戻った。


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niku

壮大な移動を繰り広げとりますなぁ。。。Singaporeで偶然再会したのはもうizumiさんには遠い昔?
by niku (2009-11-19 21:42) 

izumi

こんにちは!
会議中だったのでシンガポールではほんの僅か、顔見た程度でしたね!

パーツを山のように積んでラビットで世界一周を目指そう!
まずは日本一周からかな? 韓国はバイクはcarnetがxなので、
夏のロシアのカムチャツカ一周から始めよう!

by izumi (2009-11-19 22:46) 

chikako

izumiさま すごい、すごい、トラベラーですね。四方滝固め1本、には、ぷぷぷ、大笑いです。男2人心中・・・じゃなかった滝修行、ばかばかしくも(失礼)大真面目な感じが、また最高にいいです。あっぱれです!あぁ旅の続き読まなくちゃ~
by chikako (2009-11-26 12:42) 

izumi

多田さん、相変わらず飛びあるかれておいでのご様子!
ここ、落差こそ100mほどなのですが、水量の豊富さと規模の大きさは世界一の名を冠するにふさわしく、是非今度一緒に行って滝修行しましょう!
ご飯もお菓子もおいしかったですよ!

by izumi (2009-11-26 23:39) 

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