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炎熱ピンクシティー修行 [天竺編]

ジャイプールのあるラジャスタンは砂漠と荒地の土地柄。

従って植物は多く生えておらず、木材は貴重なので砂岩を
切り出して建物を作ってきた。 それがゆえに砦も城も、
町並みにもほの赤い砂岩が建築材料に使われている。 

そこからジャイプールはピンクシティーという別名を持つ。
決して博多の中洲、ソウルのヨンドンポやギルムのような
おピンクな色里だから、というわけからではない。


朝早く起きて人が居ないうちに町の見学を始めようと思ったが静かな
ホテルの部屋で寝過ごした。 昨夜は久しぶりに夢を見た。
船から一緒に乗船していた同僚が海に落っこちて行方不明になり、
水死体がなかなか上がって来ない、という妙な夢見だった。


ホテルの料金に含まれていた朝食をカフェテリアで食べ、部屋に
戻るときにはもう太陽の光が強く、気温も上がっていたので
中庭の小さなプールで300mほど息が上がるまで泳ぎ、その後
風呂に入ったりなにやらしているうちにお昼になってしまった。

4時間・40km以内走行で1701ルピー也、のホンダシティー
をコンシュルジュで雇い、昨日見えていたアンベール城へ。
ここが意外に見ごたえがあった。


万里の長城を見たことがない人はぜひここに来ればそれと似た
光景を満喫できる。 
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禿山に伸びた城壁と眼上の要塞の景色はなかなかに壮大な眺め。
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遠くにジャイプールの街が見える。 
流石なかなかいい場所にお城を設けたものだ。 

城中への入り口がきれいだった。 ガネーシャが描かれた瀟洒なつくり。
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地球の歩き方・インドをめくると「世界で一番美しい門」といわれる
という記述が。 
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世界で一番・・・はかなり眉唾だが、世界を知らぬインド人がいう分には
勝手である。 日光の陽明門だってそういわれる。 


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かなり美しい様式と色彩の調和が見られることは確かだと思う。
荒々しい城塞の中にこんな素敵なデザインがあるなんて、と思ったら、
解説によればここは王様とその後宮(大奥)の建物なのだそうだ。
なるほど。
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城中は通路と階段が入り組み迷路の様なことある。 後宮では迷いそうになった。
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貴賓謁見の間。 鏡を使ったつくりで、保存状態も良い。
趣味はよくないけど精緻なつくりできれい。
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その反対側には王様が後宮の女性達と戯れる象牙の間。 
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庭園を吹き抜ける風が気持ちよい。

はて、こんなOPEN SPACEでどうやって戯れたのだろう・・・

いや、夜は夜できっと別々に暮らしたに違いない・・・・
そんなわけないか・・・と妄想修行していたら「花壇の通路に入るな」
と警備員に笛を吹かれた。 



城から下りて町へ。

DSC0186480.jpg
有名な「風の城」の破風。 

逆光でそのピンクが余りよく感じられなかった。
思ったとおり、破風だけの薄っぺらい建物だ。 
ここは順光の午前中に来るのが好いだろう。


その裏のCITY PALACE ここも保存状態が良く、なかなかのもの。
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これが有名な世界最大の銀器。 ギネスブック登録とのこと。
自重だけで345kg、4トンのガンガーの沐浴用の水をジャイプールの王様が
イギリスまで行く際に一緒に運んだのだそうだ。
今、銀相場はキロ5万円だから、銀地金にして1750万円くらい。
意外に安い?


しかし暑い! 気温は40度。 乾燥しているのでさほど不快な
感じはしないがすっかり身体から水気が抜けた。 

ジャイプール名物のラッシーワーラーで素焼のコップに一杯ラッシーを
頂くが渇きは癒えない。 あと3-4杯飲めばなんとか落着きそう
だったが、それではお腹壊してしまう。

ラッシー自体は評論家がよく使う表現で言えば、「素朴な味」だった。


城のベンチで撮った画像を整理し、その後町一番のテキスタイル
デザインショップのAnokhiで冷たいお茶と昼食代わりの
マスカルポーネのチーズケーキをいただく。 
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ここはエアコンの入ったほっとする空間。 
殆どが西洋人の客だった。
デリーの店にも喫茶店作ればいいのになぁ。

そういえばデリーのサントシティーの店では妻がスモックというか、
チュニックのような物を買っていたっけ。品の良い布地で
それなりのものを置いている。 日本ではほぼ倍の価格で
売っているそうだ。 


繫華街にとって返してタクシーをリリース。

ジャイプール最大の繁華街。
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マクドナルドもあるでよ。

この近くの州立の物産展を覗いてから空港へ。


予算処置が半分しかできていないのに造り始めたメトロが
工事中。 恐らく昔の日本と同じで工事費の2-3割は
関係者のポッポに入るのだろう。
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バスの時間が合わずにリキシャーに乗った。 
11kmある空港まで150ルピーなら妥当かなぁ。
100でもよかったかなぁ・・・


途中道を迷いそうになったけど、なかなか親切で正直そうな
笑顔の素敵なリキシャワーラーだった。 今日の彼の稼ぎの
4割はこの日本人客からだったろう。


ジェットAIRでデリーへ戻る。
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帰りも同じく双発のイタリア製のATR72だった。 


六枚翅で低騒音。懐かしの旧エアロスパシアル社の
設計の血も交ざる。 これだけインドで飛んでいる
ということは多分価格が安いんだろうな。
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というわけで、ハッスルから始まったジャイプールの旅も
無事終了、あくどいタクシー運転手への不信の心も善良そうな
リキシャワーラーの笑顔でアウフハーベン・浄化されたのであった。



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