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アコンカグア BCからC1 [登山]

いよいよBCからC1、ニド・デ・コンドルス(コンドルの巣)、5500mまで上がることになった。
この地名はその昔、つがいのコンドルが営巣していた場所であるから、との事なのだが、今では
そのコンドル達はもういない。 あの高地では餌もないだろうに、何を食べて暮していたのだろう。

出発。 しかしその前にレンジャーステーションの医師の所でで血圧と血中酸素飽和濃度(SPO2)
の検査を受けねばならない。 ここでの検査値が悪いと登山はできず、下山勧告、
そして時によっては下山命令が出される。 それに従わない場合はレンジャーによって拘束される
場合もあるとの事で、神妙な気持ちで受診。 

ガイドのセルヒオ22歳独身メンドーサ出身も緊張して検査を受ける。
我々二人も日本人としては大きな方だが、彼は190cmもある大男。

三名とも無事に検査をパス。 
さすがにガイドの数値は良い。 標高4300mでもSPO2値が平常値88の拍動88。
私は82の90、血圧は80の120。 Kは84の94だった。


中々良い感じの若いドクターだった。 最後に「全部OK、あとはグッド・ラック!」と言ってくれた。

朝10時半に登山開始。  やっと山登りらしいものが始まる。
暫くは急坂の滑る登山道をジグザグに登り、どんどん高度を稼ぐ。
初めは呼吸のリズムがつかめないのでごくゆっくりスタート。

コンウェイロックの上、キャンプカナダ下(4900m地点)

600mほど登るとやや傾斜が緩やかになり、道も歩きやすくなる。 
呼吸もリズムがつかみやすくなってきた。

5100m付近でキャンプカナダの雪渓を乗り越える。 山裾の広い、なだらかな山容。 

アラスカキャンプ地、インンディペンンデシエンテキャンプを通り過ぎ、北方の稜線が見えてくるが、
その手前の小尾根を越すとあっけなくニド・デ・コンドレスに到着。

ここは広いキャンプサイト。 レンジャーも常駐。 
山の向こうはチリ。 空気が澄んでいて、晴れていれば150km先の太平洋が臨めるそうだ。
テン場に200張り以上は幕営できる。(が、もちろんそんなに人はいない。20張り程度であった。)

我々も石井のゴアライトテントXを外張りと併せて設置。
まずは雪渓から雪を持ってきて融雪し、飲料水を確保した。 
午後9時になって陽が暮れはじめた。山の上は日没が遅い。チリ側にいつまでも光が残る。 
夜は9時半過ぎまで明るいので調子が狂う。

BCに長くいたことが幸いしてか、高山病の症状らしきものはまだ二人とも出ていない。

日没以降急に冷え込む。 羽毛寝袋に入って10時に寝る。 
軽量化を狙って1-2人用の狭いテントだが、その分暖かい。 

途中小用で午前1時にテントを出た時、空気の薄さとあいまって星の瞬きが大きく、近くに感じる。
気温が低く、微風でも切れるような冷たさ。 
お手洗いに立つ時も生身の体の露出は最低時間に抑える工夫が必要だった。


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