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インド近郊の山々へ その2 [登山]

カトマンズの夜は早い。
国がお金がなくて需要を満たすほどに発電できず、市内では計画停電が
一日に16時間もある。

そのため、ホテルKidoでは夜八時からの停電に備えて自家発電機を2時間
回す。 だから嫌でも夜10時には就寝となる。 「たむら」で少し飲み過ぎ、
その後酔い酔いでお風呂に入ったら(よい子は危ないから、酔っ払ったら
お風呂に入っちゃいけません・・・)バタンキューで、9時にはぐうぐう寝てしまった。

翌朝は5時半に目覚めた。 尚、ネパール標準時の朝の5時半は、日本時間の8時45分
になる。 日本時間-3時間15分という、半端な数字の時差。 インドよりも15分早い。

地球一周を360度とし、24時間で割れば、経度15度毎に1時間の時差を設けるのが
普通であるが、世の中には細かいところでこだわりを見せる国もある。 

ネパールは隣の大国インドに対しての主権を主張したいが故に15分の差をつけ、
日本時間マイナス3時間15分、
インドは正確を期するために3時間半、
パキスタンは日本マイナス4時間、
アフガニスタンは日本マイナス4時間半、
イランは同様に5時間半の時差がある。

但し、正確を期する時差のつけ方の割には、時間にルーズというのがこういった国々の
特徴というのがユーモラスでも皮肉でもある。 尚、日本に一番近い時差の場所は
どこかといえば日本マイナス15分の、西オーストラリア。

とまれ、というわけで朝早く起きたには理由がある。
早朝発のヒマラヤマウンテンフライトに行きたかったからである。

これはこのチケットの半券を見れば分かるとおり、カトマンズから「山」行きの
DSC042021.jpg
飛行機(といっても不時着するわけではなく、遊覧飛行)のことだ。


幸い天気もよさそうで、朝日の差す中いざ出発! と勇んでホテルを出発したら、
ありゃりゃ・・・・これは・・・やられた・・・・

空港周辺に近づくと霧で何も見えない・・・ 
DSC04189.JPG

実はこのマウンテンフライトは2回目で、前回もそうだった。 
仕方がなくじっと暗い空港のターミナルで待つことに。
DSC04193.JPG


でも、この国内線のターミナルは登山を少しかじる人間にはたまらないものがある。
こんな行き先を見るだけで血沸き肉踊るのだ。
DSC041901.jpg
ルクラ・・・その道は8000m峰に続く。 エベレスト街道の入り口の町。
誰しもがここを通った。 植村直己もラインホルトメスナーも、ヒラリーもテムジンも。


また、どこかで見たことあるものがあるな・・と思ったら、以前使ったことのある
ソニーのビデオ白黒感熱プリンターの用紙だった。


DSC041981.jpg
きっとGEの超音波診断装置の付属品で山間の診療所に運ばれていくのだろう。



そうこうしているうちに霧が晴れ、2時間遅れで飛行機が飛ぶことになった。
バスで向かう先は博物館行きのようなやや古い飛行機の並ぶエリア。 

DSC042031.jpg


中々味がある飛行機、British Aerospace社のJetstream-41で飛び立つ。


機内でこれらが配られる。 
DSC042041.jpg


飴は分かるが、脱脂綿は???だったが、
ターボプロップはうるさいので耳栓用途のこと。 

してみる・・・・確かに騒音レベルは下がるなぁ。

出発して15分でもうヒマーラヤ。 神々の住む白き神々しき山の世界が
窓に押し付けた目の前一杯に広がる。 自然と色々な思いで胸も一杯になる。 



遊覧飛行はサービスがよく、操縦席も自由に入ることができる。
DSC042121.jpg




前方にはエベレストがきれいに見える。 お早う! また挨拶しに来たぜ!
DSC042171.jpg




で、今回はエベレストもそうなのだが、この遊覧飛行に乗ったのには違う
はっきりした目的があった。


それは、 チョー・オユー
8201mのこの山はエベレストの西、25kmほどの地点に尾根を連ねて聳えている。

そして某学院中年山岳隊のわれわれはじっとその時がやってくるのを待っている。

いつになるか分からないが、これをこうやってネパール側から峠を越えて登りたい。

赤線は私の引いた予想アタックライン。
DSC042191.jpg

今回はその下見だったのだ。

かなりな落差のある懸垂氷河の為に相当登りがきつそうだが、酸素とガイドとシェルパが
いて、FIXとユマールがあればなんとかなる・・・かな・・・・

画像を持ち帰ってアコンカグア登ったK君と相談することに。 できれば実施時には韓国で
同僚だった明大山岳部なべの会で、マナスルに登頂し、K2も山頂近くまで上った経験のある
豊XさんにずっとTop張ってもらえればなぁ、などと虫のいいことを考えてしまった。


・・・というわけで実り多かったネパールの山の見学も1時間で終了。 
午後の便でデリーに帰ったのであった。 あーぁ、楽しかった。

でもなかなかいいぞ、デリー。 
こんなに近くに憧れのヒマラヤがあるんだもの!
インド暮らしがだんだん好きになってきたのを感じた週末だった。




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OG

昨年のFBMでご一緒させていただきました静岡のOGです。
私のところにもハガキが届き恐縮しております。
ブログいつも楽しく拝見させていただいております。
インドは私にとって大変遠いところで興味もなかったところだったのですが
最近はブログの更新がとても待ち遠しい状態です。
izumiサンの見知らぬ地をこじ開けて前に進むようなタフな感じなお話
に興味シンシンです。
インドもいつか行ってみたい国のひとつになりました。
ブログにまたコメントさせてもらいます。
では~

by OG (2009-02-17 15:03) 

izumi

どうも今晩は!
ぜひインドにもお越しくださいませ。 
この地も結構住めば・・・(都ではないな)修行場です・・・

3時間半の時差のためまだ仕事しています。
以前は毎日UPしていたのですが、最近は多くても週3回が一杯です。
ではまた! 楽しいシトロエンライフをお送りくださいませ!
by izumi (2009-02-17 23:24) 

気温21度湿度95%冬は終わった

時差があるとはいえ、仕事、お疲れ様。 当方、さっき一人で夕食を終わり、これから入浴、そのあと就寝予定。 この分では、次のUPを読めるのは明日、会社でか。
修行僧になりきって、想定外のことが次々と起きるインド生活を元気で乗り切ってくださいませ。
by 気温21度湿度95%冬は終わった (2009-02-17 23:43) 

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