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キリマンジャロまでの道はるか [登山]

8年前に敗退したアフリカ最高峰に再チャレンジ。

前回はあそこで初めて高山病というものを経験したのだった。 

症状は「二日酔い」とまったく同じ。

ひどい頭痛と、汚い話、最後は一歩ごとにへどを吐きながら登ったのだが、
最高峰の一時間手前で力尽きた。 

悲しいことにそのあとわずか2時間、900mほどの標高差を下ったら
たちまち治って小屋からうらめしく頂稜を見上げたのを覚えている。

デリーからタンザニアまでは経済的な理由でエチオピアエアーで
アジスアベバ経由で行くことにした。

でも安いエアラインは使うものではない。
デリーからの出発の日から結局帰りまでトラブル続きだった。

「まぁ、エチオピアエアーだからな・・・」と、なめきっていたから心にゆとりが
あったのかもしれないが、帰路にこの会社便に乗ったその同じ日、同機種B737の
エチオピアエアーがベイルート沖で墜落して全員絶望。 
デリーに戻ってそのニュースを聞いて肝を冷やした。 

「まぁ、エチオピアエアーだからな・・・」で命を失っては元も子もない。


デリー空港はこの冬の時期にありがちな濃霧で一時閉鎖。
天候条件だから仕方ないのだろうが、エチオピアエアーの対応が大笑い!

カウンターでチケットを発行したあと、我々はベンチに置き去り、連絡を待てという。

深夜から6時間空港で待ったあと、朝方にやっと出発のアナウンスがあり、
チケットもぎってもらってようようボーディングブリッジまで来たところで
「やっぱり飛べないので待合室で待機」ということで押し戻された。 
なんだぁ?


逆流した人の波の中、一回もぎったチケットを慌ててステープラーで留め直す係員。
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で、このホッチキス留めした首折れサバならぬ首折れチケットを持って
待合室に戻ろうとしたら今度は扉が閉まっていて外に出れない。 
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情けないことに空港規定により一回待合室を出たら中には戻れないのだという。 
ここで大混乱。 

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怒ってガラスを叩く者あり、航空券を留め直す係員に詰め寄るものあり、
その詰め寄る抗議者を叱る客あり、泣きながら飲み物も食べ物も何も無くて
死んじゃうと懇願するアフリカ人あり・・・・ 全ては混沌・・・・


険悪なムードなので関係ない人のふりしようと、離れて文庫本を読むことにした。

結局みーんな通路で更に1時間ほどへたりこみ待つことになった。

ぐったりした乗客を積んで飛行機は8時間遅れでようやく出発。 
あーぁ、3時間半あった接続便逃しちゃった! 
アフリカへSMSで遅れると伝える。

乗り込んですぐうとうと。 

気がついたらイラン上空を飛んでいた。
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朝ごはんのサービス。
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エチオピアといえば近くはアベベ、イタリアとの戦争に勝利した皇帝と
遠くはシバの女王。 

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機内誌の名前もシバ。 まだマイケル・・・・


シバの女王はその美貌でエルサレムのソロモン王をたらしこみ魅惑し、
男子をもうけた。 その彼がエチオピアの国を継いだのだという。 
フライトアテンダントは確かにきれいな顔立ちのおばさん達だった。
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寝不足でぼぅっとしているとソマリアをかすめて首都空港に到着。

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どう? 普通の空港でしょ! 意外?

トランスファーデスクでタンザニアへの接続便を聞くと
かわいい娘さんが「今日は無い、一晩泊まっていけ」という。 

ずうずうしい中年男は「どこに泊まるの?君の家?」
と尋ねたらニコニコ笑ってホテルのバウチャーをくれた。
なかなかにフレンドリーだ。

ということで三食クーポン付でヒルトン・アジスアベバの人となる。

何もすることが無いのでカフェで食事を摂り、
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(久しぶりにギリシャ料理のムサカを食べた。高校生のときに六本木に
ギリシャ料理の店があって、でも高価で女の子とは行けず、憧れの一皿だった。)


水着を買ってプールで泳いだ。 プールで泳いだら無性に息が切れて、
それで思い出した。 
アジスアベバは標高2400m。 空気が薄い。だからアベベも強かった。

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部屋に戻ったらインドの袋菓子が気圧が低くてパンパンになっていた。


日が暮れる。街に光りが点る。
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夜はホテルのコンシュルジュに聞いてタクシーで空港近くの民謡酒場舞踊レストランへ。
ダンスは飛び入り参加あり、ご飯もお酒も安く、おいしく、元気があって
(デリーよりも)楽しい場所でした。  地元ビール210円!

アジスアベバは比較的安全な町。
これは妻を連れて来て一緒に踊らなければ!


翌朝の昼便でまずケニアのモンバサへ飛ぶ。
海沿いの港町。 

危険な首都のナイロビに比べれば治安もはるかにいいらしい。


UN(国連)の白い飛行機が隣に駐機している。
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ここで1時間ほど停まって昇降客を入れ替える。
そしてタンザニアのキリマンジャロ国際空港へと飛ぶこと30分。

午後2時半、到着! 
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だいぶ寄り道をしたがやっとここまでこれた。 

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友人の待つモシのホテルへと一本道をタクシーで飛ばす車内で
下着まで一新して登山の服に着替える。

日程短縮のため、今日はこれから山に入る。



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