たまに日本へ戻れば地震に遭遇 [天竺編]
仕事を終えて、というか仕事を求めて日本に行き、首尾よくなんとかメドをつけて
八重洲ブックセンターで仕事関連の専門書を買い求め、東京駅八重洲口地下街で
讃岐うどんを食べようとしたその時にぐらりときた。
最初は普通の地震と思ったが、10秒少したって強い横揺れが来た。
おわててテーブルの下に潜ったら従業員のおばさんが既に入っていて
目が合った。 「強いですね」「そうねぇ」
「火は消しましたか？」 「あっ、そうだ、ねぇ、ねぇ、火を消して！」
厨房から「消しましたぁ」。
地下街でも結構揺れた。 これは地上は、震源地は、と思いがめぐる。
前日に買ったばかりのスマホで震源地を調べると宮城沖だという。
店の従業員に勧められるままにまずは出てきたうどんを食べ終わって、八重洲地下の郵便局に寄った。
結構揺れが強かったから震源地は大変だったろうなぁ、と思いながらJRの改札まで行こうとすると改札どめだった。 傍らの液晶TVには黒山の人だかり。
そこには信じられないような生の津波の映像が映っていた。
人生で見た中では広島長崎の爆弾投下に次ぐひどい映像だ。
しかし、NHKヘリ、よく撮ったなぁ。
で、すさまじい被害を目にしてこうしてはいられないと先ずとった行動が近くの会社に勤める妻を迎えに行くことだった。 大手町まで歩くとヘルメットを被った早退する勤め人たちが歩いてくる。
その流れに逆行するように竹橋の職場まで歩いて受付で妻を呼ぶ。 受付の人に「この会社は今日は終業とならないのですか？」と聞くと「何も指示受けていない」という。 のんきな職場だと呆れていたら妻が階段を降りてきて「あらら、なんで？帰る？えっ、でもまだ仕事終わっていないし・・・ちょっと待ってて、そこら辺でお茶でも飲んで」とのたもう。 仕方がないので毎日新聞社ビルの中の喫茶店でお茶を飲みながらインターネットで情報を集めながら待つ。刻一刻と被害の甚大さがわかるのは阪神淡路の時と同じだ。もっともあの時は地震の発生する前の始発電車で職場に向かって集中して仕事をしていたから地震発生を知ったのは午後8時過ぎだったが。 妻を待っている間にも大手町の会社員たちはどんどんと歩いて帰宅の途に向かっているのが窓の外に見える。 一時間少々ほど待って妻がやってきたので天井が落ちて人の被害が出たという九段会館（旧軍人会館）の前をかすめ、靖国通りを新宿に向かった。
暗い町をたくさんの人が黙々と歩くのは正月の初詣にも似て不思議な感じだった。
2時間ほどで新宿についた。ところどころビルの窓が割れて落ちているのでコーンと黄黒のナイロンテープで通行規制がかかっている。 自転車を求める人でにぎわうドンキホーテの前を通り過ぎ、青梅街道を人の波の中に入って歩く。新宿から家までは何回か歩いたことがある。
夜も9時となり少し寒かったので妻が手が冷えたのか珍しく手を握ってくる。一時間少々で家の近所まで歩いて来たので開いていた高円寺とんきでとんかつを二人で食べて帰る。 ご主人に「このあたり。揺れはどうでしたか？」と尋ねると、「とくに物が落ちたりはしなかったけど揺れたね。ガスの元栓閉まっちゃったから復帰しないと駄目だよ。」と教えてくれた。 家に着いて言われた通りガスの元栓を開けて復帰させる。 家の中に入るとCDが少しラックから崩れていたのと飾り棚からリアドロの人形が床に落ちていて、揺れの大きさを物語っていたが、それ以外は特にどうということはなかったようだった。 TVで被害状況がどんどん更新されるのを二人で見ながら、でも自分は明日の朝の飛行機TG便でBKK経由でインドに戻らねばならないので被害地の人たちの安否を思いながら4時半に時計をセットして寝る。
翌日朝に目覚ましで起きてテレビを見るとどうも電車が動いていないらしいが地下鉄は動いているらしい。 それならば、と水天宮のTCATまで行くがバスはすべて運休とのこと。 やむを得ずタクシーで成田へ向かうがこれが渋滞で動かない。浦安のあたりからノロノロ運転でじれるがタイムアップ。水天宮から浦安まで5時間かかってはもう間に合わない。しかしなんとか成田までたどり着こうとそのまま7時間、ほぼ4万円かけて空港にたどり着く。 TGは無償で振替を行っているというので、夜便でBKKへ向かい、翌朝のデリー便でインドに戻ったのだった。
八重洲ブックセンターで仕事関連の専門書を買い求め、東京駅八重洲口地下街で
讃岐うどんを食べようとしたその時にぐらりときた。
最初は普通の地震と思ったが、10秒少したって強い横揺れが来た。
おわててテーブルの下に潜ったら従業員のおばさんが既に入っていて
目が合った。 「強いですね」「そうねぇ」
「火は消しましたか？」 「あっ、そうだ、ねぇ、ねぇ、火を消して！」
厨房から「消しましたぁ」。
地下街でも結構揺れた。 これは地上は、震源地は、と思いがめぐる。
前日に買ったばかりのスマホで震源地を調べると宮城沖だという。
店の従業員に勧められるままにまずは出てきたうどんを食べ終わって、八重洲地下の郵便局に寄った。
結構揺れが強かったから震源地は大変だったろうなぁ、と思いながらJRの改札まで行こうとすると改札どめだった。 傍らの液晶TVには黒山の人だかり。
そこには信じられないような生の津波の映像が映っていた。
人生で見た中では広島長崎の爆弾投下に次ぐひどい映像だ。
しかし、NHKヘリ、よく撮ったなぁ。
で、すさまじい被害を目にしてこうしてはいられないと先ずとった行動が近くの会社に勤める妻を迎えに行くことだった。 大手町まで歩くとヘルメットを被った早退する勤め人たちが歩いてくる。
その流れに逆行するように竹橋の職場まで歩いて受付で妻を呼ぶ。 受付の人に「この会社は今日は終業とならないのですか？」と聞くと「何も指示受けていない」という。 のんきな職場だと呆れていたら妻が階段を降りてきて「あらら、なんで？帰る？えっ、でもまだ仕事終わっていないし・・・ちょっと待ってて、そこら辺でお茶でも飲んで」とのたもう。 仕方がないので毎日新聞社ビルの中の喫茶店でお茶を飲みながらインターネットで情報を集めながら待つ。刻一刻と被害の甚大さがわかるのは阪神淡路の時と同じだ。もっともあの時は地震の発生する前の始発電車で職場に向かって集中して仕事をしていたから地震発生を知ったのは午後8時過ぎだったが。 妻を待っている間にも大手町の会社員たちはどんどんと歩いて帰宅の途に向かっているのが窓の外に見える。 一時間少々ほど待って妻がやってきたので天井が落ちて人の被害が出たという九段会館（旧軍人会館）の前をかすめ、靖国通りを新宿に向かった。
暗い町をたくさんの人が黙々と歩くのは正月の初詣にも似て不思議な感じだった。
2時間ほどで新宿についた。ところどころビルの窓が割れて落ちているのでコーンと黄黒のナイロンテープで通行規制がかかっている。 自転車を求める人でにぎわうドンキホーテの前を通り過ぎ、青梅街道を人の波の中に入って歩く。新宿から家までは何回か歩いたことがある。
夜も9時となり少し寒かったので妻が手が冷えたのか珍しく手を握ってくる。一時間少々で家の近所まで歩いて来たので開いていた高円寺とんきでとんかつを二人で食べて帰る。 ご主人に「このあたり。揺れはどうでしたか？」と尋ねると、「とくに物が落ちたりはしなかったけど揺れたね。ガスの元栓閉まっちゃったから復帰しないと駄目だよ。」と教えてくれた。 家に着いて言われた通りガスの元栓を開けて復帰させる。 家の中に入るとCDが少しラックから崩れていたのと飾り棚からリアドロの人形が床に落ちていて、揺れの大きさを物語っていたが、それ以外は特にどうということはなかったようだった。 TVで被害状況がどんどん更新されるのを二人で見ながら、でも自分は明日の朝の飛行機TG便でBKK経由でインドに戻らねばならないので被害地の人たちの安否を思いながら4時半に時計をセットして寝る。
翌日朝に目覚ましで起きてテレビを見るとどうも電車が動いていないらしいが地下鉄は動いているらしい。 それならば、と水天宮のTCATまで行くがバスはすべて運休とのこと。 やむを得ずタクシーで成田へ向かうがこれが渋滞で動かない。浦安のあたりからノロノロ運転でじれるがタイムアップ。水天宮から浦安まで5時間かかってはもう間に合わない。しかしなんとか成田までたどり着こうとそのまま7時間、ほぼ4万円かけて空港にたどり着く。 TGは無償で振替を行っているというので、夜便でBKKへ向かい、翌朝のデリー便でインドに戻ったのだった。
この何時までも記憶に残るであろう日に、首尾よく採用が決まった勤務先での仕事は始まりましたか？ 新たな業界でのご活躍を祈ります。
by 天星小輪 (2011-05-04 10:41)
はい、ありがとうございます！
堅い職場の堅い仕事が始まりました!
by izumi (2011-05-07 00:38)