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コヒマから山間の素敵なコノマ村へ [旅は道連れ世は情け]

朝5時コヒマを出発。

連合軍墓地の横の道を少し上がった山腹に英軍が使っていた戦車が
遺棄されているというので見に行く。 

入り口は目立たない・・・
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むしろすぐ横のナガーランド観光誘致ポスターの方がいい感じ。
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でも、こんなものコヒマに掲示しても内政的なアピールだけで意味ないよなぁ。
ムンバイやデリーに置かないと・・・そういった場所では見たこと無いぞ。

山腹を20mほど登るとこれがあった。

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米軍が開発したM3戦車の英軍仕様のグラント。 まだゴムの履帯もついている。

傍らの解説板を読むと「1944年の5月6日(・・・68年前の今日だ!)にギャリソン高地の
英軍陣地支援の為に山腹を上って来たものの、泥濘に滑って移動できなくなった
ため、この場に留まって射撃を続けた戦車を、戦争の祈念の為に現場に保存した
ものである」とのこと。

戦史によればこの1944年は例年よりも早め、4月後半から雨季が到来したらしい。


柵の横は開放されていた。

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特徴ある75mmと37mmの二梃拳銃ならぬ二門の砲が見える。

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結果的には日本軍がやっつけた戦車でもあるので早速上ってみた。

当時は日本の戦車を圧倒した巨大な人殺しマシンも今では鉄の塊。 
現代戦では全く攻撃ヘリの前に歯が立たず、陸軍の精神的シンボルでしかない戦車。
 
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日本では屑鉄は1トン16000円で引き取ってもらえるのでこのガランドウも
転炉や電炉にぶちこむ材料としてなら35-6万円にはなる。 
でもインドだとその8掛けで27-8万円か。 


このあと墓地前の三叉路まで戻り、ディマプール行きの道を少し走って左の側動へ。
コヒマ郊外の集落を縫うように走り、犬越路林道のような悪路を走ること1時間強、
谷の向こうにコノマ村が見えてきた。

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途中に展望台や
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記念碑がいくつか建っている。 
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この辺りはキリスト教の普及が進み、多くのナガ達はキリスト教信者と聞いた。

ここに刻まれた文言がなかなか勇ましい。

「ナガはインド人に非ず、決してインドの一部ではない。
我々はいかなる犠牲を払ってもこの真実を掲げて守っていかねばならない」
ナガーランド連邦大統領

ひぇー、独立運動の碑文だ。

こちらは自由ナガ運動でなくなった方々の祈念碑。
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やるなぁ・・・

とまれ、コノマ村に着いた。 確かにきれいなたたずまい。
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福音教会を中心に稜線沿いに小さな家が建てられている。


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道の情景も何となく懐かしいような。


谷間から山に登るような棚田が美しい。
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と、ここで静かな朝の空気をつんざく悲鳴が!
ブヒャー、キー、ブヒー!

これも懐かしい響きだ。  豚を屠っている。
下を覗くと案の定・・・・
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朝の教会はまだ7時前だというのに9時からのモーニングサービスの
支度が整えられていた。 生花を飾る村の女性たちで賑わいを見せる。
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日曜日なので何の店もやっていない。 
こんなきれいな村に来て、教会の階段でお弁当を食べさせてもらってお金を落とさないのは
日本人の面子に係わると思い、教会の募金袋に500ルピーを差し入れた。

以下はあくまで可愛い豚さん達との会話である。
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「俺たちはナガ。インドには決して屈さない。俺たちの文化を守る。」

「仕事は?」

「無い。コヒマで教育受けたが、今は大工の手伝いを時々している。」

「時々外国人が来るの?」

「ほとんど毎日来るね。でも日本人や中国人は稀だね。」

「インド当局に対して武力闘争もしかけてるの?」

「・・・やつらの軍隊は数が多い。でも決して降伏はしない。」

「今日は朝早いね、君らの仲間の豚も一頭・・・?」

「昨日と今日は特別な祭りの日なんだ。だから女達は準備しているのさ。」

「そうか、この村に宿泊もできるの?」

「予め言って来てくれればHOME STAYを用意できるよ。」

「冬は寒い?」

「寒いね、でも雪は降らないよ。 是非また来てくれよな! 教会への寄付ありがとう!」


果たしてこの美しい村をまた訪れることができるだろうか。
それは神のみぞ知る。


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インド離れしたこの地から2時間半掛けてディマプールの空港に向かい、
アッサム州北東部のDibrugarh空港とコルカタ経由でムンバイに戻った。

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